このニュース2週間ほどまえのことになるがハノイのあおさんという人がやっているカフェモットという日本食店で見た。
カフェモットというのはたぶん日本語にすると 一(いち)カフェという
質実剛健な名前が示すとおりの店である。
このお店についてはなかなか味があるところなのでまた別のページで詳しく書こうと思うけれど
ここのカウンターではいつもNHKのテレビが流れている。
ハノイで唯一日本のニュースを目にするのはこの店なので
焼き魚定食などを食べながらどきりとするような殺人事件を見て食べ物をのどに詰まらせそうになる。
日本の社会ってすごい病んでる。。。
はっきりいってニュース見てるだけでどよーーーんと暗くなるものの目白押し。。
ベトナムの事件みたいにお金など単純に理解できることが原因じゃなくて なんだか そんなことで殺してばらばらにするか????
と首を傾げたくなるニュースばかり。
そんななかで不二家のニュースもかなりショッキングであった。
それは不二家がやったことではなく、扱われ方の大きさと深刻さにびーっくり。
まるで袋叩き。村八分。のような扱いである。
「いいじゃん。期限切れの牛乳つかったくらい。まだ飲めるんだし。許してあげなよーーー」
といきなりでっかい声で叫んでしまった。
この時点で日本人失格なんだろうけど
ベトナムみたいな国に住んでいる私のそれが素直な感情。
店主のアオさんも「そうですよねーーー。そんなに厳しくなくったっていいじゃないですかねえ!」とあわせてくれた。
国民全体に袋叩きにされて 会社倒産の危機に追い込まれてる。
ベトナムなんて お菓子の袋に砂や石が入ってたりするのは普通の事で(私が食べたのは10年前ですが)
新聞にはねずみとかゴキブリの死骸が入っていたなんてのもあったっけ。。
それならともかく髪の毛が入ってるくらいでは大して驚かなくなっている自分がちょっとこわい。
というより、私のいいたいポイントは
加工食品として一日に何千個、何万個、何十万個という量の食べ物を一気に作る段階でもうすでにおかしいことなんじゃないかということ。
期限切れが厳格に駄目だとしたら
時計が夜中の12時をまわって日付が変わったららいっせいに 何万リッターの牛乳を
排水に流すのか?
食べ物が悪くなりそうかそうでないか を自分の目とか鼻で判断せずに
賞味期限だけで確認するのもおかしいけれど
目と鼻でも確認できないように 防腐剤とかを入れられているのももっとおそろしい。
期限切れをいっせいに捨てることや 食品に添加物(毒を)バンバン入れること。
それを誰も不思議に思わずに当然のこととして誰もがやる工場が
全国にいくつもあると考えるほうがはるかにそら恐ろしい。。。
工業化っていうのはそういうことなんだろうけど
人が食べるものが巨大な工業システムの中で作られるということ事体に
大きな無理と矛盾があるんだと思う。
食べ物の問題を考えるといつも人間っていうのは人間がおもっているより
ずっと小さな存在で、小さなシステムの中で生きるようにしか作られていないんだということを
再確認する。
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ところで牛乳といえば
もともと牛が自分の生んだ子牛のために飲ませるもの。
それを世界中の何十億人の人ががぼがぼ飲めるように
牛にいろんなホルモンを打って 牛の体を狂わせて 牛乳をとっている。
水と同じくらいに安いことも問題だし、
それを人間の作った賞味期限が一分過ぎたからどぼどぼ一斉に捨てるような社会はぜったい罰が当たると思う。
ホルモンについても昔、調べたことがあるけれど結論から書くと
ホルモンっていうのはものすごく微妙なもので、あるホルモンに似たものがある植物や果物に微量に入っていたり、そのとても繊細なものを化学でつくって動物や人間の体に入れると体のシステム全体を
狂わせかねない影響を及ぼすことがわかった。
自然界にあるものならばある程度バランスを取れるのかもしれないが人為的に作られたものは
体内で破壊的に働くことさえある。動物に使われた化学品はめぐりめぐって人間にも入るのだ。